高橋きく子さんはなぜ男装を選んだ?女性町議が再選するまでの長い道

ニュースで「男装の女性町議」と見かけたよ。
高橋きく子 男装って、どういうことなんだい?

宮城県七ヶ宿町の町議会議員、髙橋きく子さんのことですね。
本人は男性の装いを選び、選挙では髙橋聴萌(きくほう)という名前を使ってきました。
ただ、話は見た目だけでは終わりません。
ゴルフ場で働き、東京で店を経営し、故郷で畜産を始め、3度の落選のあとに町議となった。
そして2026年9月、2期目の当選を決めました。[1][2]
髙橋さんが男性の装いを選んだ理由と、何度転んでも地元で動き続けた道のりをたどります。

先に分かる3つのこと
- 高橋きく子 男装の背景には、「男性に負けていられない」という本人の強い気持ちがありました。[4]
- 男性の多い仕事の場で、自分の店を任され、経営を続けました。[4]
- 3度落選しても冬の除雪を続け、2022年に初当選、2026年に再選しました。[2]
男装は、男のまねではなく「軽く見られない」ための選択だった
髙橋さんは七ヶ宿町で生まれ、高校時代は陸上で全国大会に出場しました。
卒業後は神奈川県へ行き、プロゴルファーを目指します。[4]
20歳ごろにはゴルフ場で講師として働き、その後、東京の高級クラブの経営へ進みました。[4]
男性の装いを始めたのも、この時期です。
本人は、女性であることを軽く見られたくなかったこと、そして「その辺の男性には負けていられない」という気持ちを語っています。[4]

つまり、目立ちたかったという話じゃなくて、仕事の場でなめられないためだったんだね。

そうですね。
本人の言葉から見えるのは、男の人に合わせたかったというより、同じ土俵で自分の仕事を通したいという気持ちです。
男性の装いは、髙橋さんにとって飾りではありませんでした。
男性の装いを選んで、髙橋さんは仕事の場に立ち続けました。
男性が多い世界で、店を動かした20代
ゴルフ場も、高級クラブの経営も、当時は特に男性の存在感が強い場所でした。
髙橋さんは20代で店を任され、東京の赤坂と六本木でクラブを経営します。[4]
お客さんの顔を覚え、人をまとめ、店を回す。
言葉だけで強がっても、商売は続きません。
毎晩の仕事を積み重ね、店を経営していた事実が残ります。
髙橋さんは報道の取材で、男性の装いで暮らすことについて「自分を守るために始めたのかな」とも振り返っています。[4]
そこには、自分の居場所を自分でつくろうとしてきた本人の言葉があります。
男性からの嫌がらせについて、確認できること
「男性からどんな嫌がらせを受けたのか」と気になる人もいるでしょう。
ただ、確認できる資料には、具体的な嫌がらせの内容までは出てきません。
確かに言えるのは、髙橋さん自身が「軽く見られたくなかった」「男性には負けていられない」と話し、男性の装いを選んで仕事の世界に立ったことです。[4]

「軽く見られたくなかった」「男性には負けていられない」という言葉から、仕事への強い気持ちは伝わりますね。
店を売って故郷へ 男装のまま、暮らしの中へ戻った
髙橋さんの人生は、東京の成功物語で終わりませんでした。
父親の死をきっかけに、1993年、店を売って故郷の七ヶ宿町へ戻ります。[2]
店の売却資金で牛を買い、牛舎をつくり、和牛の繁殖と稲作を始めました。
牛は70頭まで増えたといいます。[2]
夜の街から、牛と田んぼのある暮らしへ。
東京から故郷へ戻るという大きな転換を、髙橋さんは先祖や故郷への思いとともに語っています。
本人は「先祖がいなかったら俺は生まれていなかった」と話しています。[2]
男性の装いで自分を守りながら、今度は生まれた町で農業を続ける。
故郷で農業を続けるなかで、髙橋さんは「動けなくなるまで町のために頑張ってみようかな」と話しています。[2]
3度の落選でも止まらなかった 原動力は雪の季節に見える
髙橋さんは2010年、2014年、2018年と、七ヶ宿町議選に3度出ました。
けれど、いずれも落選でした。[2]

3回も落ちたら、「もういいや」と思っても不思議じゃないね。

でも髙橋さんは、選挙のない時期にも町から離れなかったんです。
高齢者が多い地域で、除雪機を買って冬の除雪を続けたといいます。[2]
雪が積もれば、玄関から出られない人もいます。
道路や家の前を片付けるのは、演説よりずっと地味です。
それでも、暮らしのすぐそばにいる仕事です。
2022年9月の町議選で、髙橋さんは初当選しました。[2]
2026年9月13日を投票日とする七ヶ宿町議選で、髙橋さんは現職として2期目の当選を決めました。[1][2]
髙橋聴萌と高橋きく子 どちらも同じ町議です
選挙では髙橋聴萌(たかはし・きくほう)という名前を使い、本名は髙橋きく子さんです。
2022年の初当選後、町で初めての女性町議として広く知られるようになりました。[2]
女性であることが知られた後も、髙橋さんは本名で政治活動を続けています。[2]
「男だか女だかわからない人が議員をやっている、と言われて有名になった」と笑いながらも、「なんとでも言え」と話しています。[2]
周りの言葉に振り回されず、前に出る。
3度の落選の後も、髙橋さんは町に残って活動を続けました。[2]

男装の話だけで終わらない いま議会で向き合う町の困りごと
現在、髙橋さんは七ヶ宿町議会の8人のうち、唯一の女性議員です。[2]
町議会では、倒木や土砂の堆積による河川の災害対策を質問してきました。[3]
山や川が近い町では、倒木や土砂が暮らしの不安に直結します。
危険な場所への対応や、伐採後の処理について町に問いかけています。[3]
また、高齢者や低所得者を対象にした生活支援も取り上げました。[3]
畜産と除雪を続けてきた髙橋さんは、議会で町の暮らしに近い困りごとを取り上げています。[2][3]
髙橋さんは、女性議員が自分一人では足りないとして、さらに女性の町議を増やしたいとも話しています。[2]

男の人が多い場所で一人でやってきた髙橋さんが、今度は「女性議員を増やしたい」と話しているんです。
町議会に女性が増えたらいいという思いが、はっきり伝わってきますね。
まとめ 高橋きく子さんの男装の奥にある、折れない生活の力
高橋きく子さんの男装は、話題づくりではありません。
男性が多い仕事の場で、自分を軽く見せずに働くために選んだ道でした。[4]
そこから東京の店の経営、故郷での畜産、3度の落選、除雪、町議当選へと、長い時間が続いています。[2]
- 男性の装いは、「負けていられない」という本人の言葉とつながっている。[4]
- 再選までの道のりには、落選の間も続けた地元での除雪がある。[2]
- 町議となった今は、河川の安全、生活支援、女性議員を増やすことに向き合っている。[2][3]


男装というニュースの一言だけじゃ、高橋さんのことは全然つかめないね。

そうですね。
装いの奥には、自分の仕事を通し、故郷に戻り、何度落ちても町に残った長い時間があります。
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参考文献
[2] 「なんとでも言えと」高級クラブを売却して郷里へそして町議に…女性と広く知られた理由|東北放送


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