国会質疑 Interpellation

2023年5月19日 参議院 政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会①

質問内容

参考人質疑

政府開発援助等及び沖縄・北方問題対策樹立に関する調査 (沖縄振興等に関する件)

議事録

第211回国会 参議院 政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会 第6号 令和5年5月19日

○高良鉄美君 沖縄の風の高良鉄美です。
 今日は、お二人、参考人の前泊さん、それから下地さん、もうかなり資料だけでも随分沖縄の特徴が出ているというのが、今日本当にすばらしい資料が入っていると思います。
 ようこそ東京へと言ったら変ですけれども、沖縄からするとマニラに行っているのと同じ距離なんですよ、フィリピンに行っているのと。そういう距離の中で沖縄を見なきゃいけないということですね。そして、経済圏でいうと、やっぱり長崎のところに与那国があるとすれば、伊豆半島ですよ、大東島。この広さをあって、何で基地だけかということですよ。神奈川の方がそう言っていたんですけれども、もったいない。今ちょうど経済の話とかいろいろ出てきましたけれども、相当いろんな可能性を秘めているということを、もう今日はお二人の参考人強調されておりましたけれども。
 沖縄の復帰前に、主権在米というのがありました。主権在米という言葉は今、日本どうかなという疑いあるんですよ。地位協定も変えられない。この地位協定が相当影響を与えているというのは、さっきのPFOSもそうですけど、やっぱりそこをきちんと見て、沖縄をどう活用するかと、生かすかというのは非常に重要な、それこそこの委員会の大きなテーマだと思います。
 そこでお聞きしたいんですけれども、まず下地参考人の方からお聞きしたいんですけれども、沖縄の観光立県、もうこれに、これから先どんどんどんどん向かって、更に整備をしていかないといけないと、沖縄の観光インフラですかね。そういう中で、それぞれいろんな課題はあると思うんですけれども、具体的には、これからコロナ後のずっと増えていく中で、先ほどもちょっといろいろ整備の問題ありましたけれども、そこの方、ちょっとどういうのがあるか教えていただけますでしょうか。
○参考人(下地芳郎君) ありがとうございます。
 これからの沖縄の観光の発展を考えるときに、質の向上というのが大きなテーマだと思いますけれども、三つの質の向上というふうにいつも申し上げております。
 一つは、インフラの質の向上です。これから新しい時代に向かって、従来の公共工事だとかというところから発想を変えた、歩ける町づくりというところに向かったインフラの整備というところも必要になってきます。
 もう一つは、サービスの質の向上です。これから高度観光人材育成を進めながら付加価値の高い観光コンテンツを開発し、それをアピールしていくため、こういったサービスの質をどういうふうに上げていくかというところです。
 もう一つは、観光地経営の質をどう高めていくかというふうになります。サービスの質のところは企業が担っていきますけれども、観光地経営、国、県、市町村一体となった行政と業界、あと研究機関等を合わせた観光地としての経営の質を高めていかないと、人材不足だったり地位の向上だったりというふうなところ、環境を保全するための仕組み、そういうところにもなかなか前に進んでいきませんので、この三つの質の向上をしっかり進めていくということが大事だというふうに考えております。
○高良鉄美君 ありがとうございます。
 沖縄の特徴というと海外事務所ですね。四十七都道府県の中にあって、海外事務所が八つぐらいありますね。シンガポールやらソウルは、あるいはワシントン事務所もあるでしょうけれども、あとは中国に五つぐらいですね、台湾、香港を含んで。
 この海外事務所の展開と沖縄の観光の関連で、その辺は何か情報交換とか連携とか、そういうのはあるんでしょうか。
○参考人(下地芳郎君) ありがとうございます。
 実は、私も沖縄県の香港駐在員、初代の駐在員でございました。一九九五年から九九年、香港の返還前二年、返還後二年、計四年香港におりました。私のミッションは、沖縄と香港、さらには東南アジアの関係強化、関係強化の大きな柱が観光交流、あと県産品の販路拡大、あとは国際交流、こういったミッションを負って香港におりました。
 現在、中国含め東南アジアまで、そしてワシントンまで、県の駐在員、後輩の皆さんが頑張っておりますけれども、まさに平和交流を進める上で、この海外事務所の果たす役割というのは極めて大きいというふうに思っております。行政だけではなくて民間も、県の機関を使いながらビジネス展開もしておりますので、新しい時代の地域外交という意味においても駐在事務所の果たす役割は非常に大きいというふうに考えております。
○高良鉄美君 ありがとうございます。
 前泊参考人にお聞きしたいんですけれども、沖縄振興政策、これも五十年を振り返ってということで、余り変わっていないんじゃないかと、振興でこれだけ投与して、まだずっと県民所得が最下位であるという。こういった問題について、基地の存在というのは、従来はもう離して考えるということでしたけれども、今基地とリンクしているんだと、振興策が。この辺りについて何かお考えありましたら。
○参考人(前泊博盛君) 沖縄の予算について補正後のものを皆さんにお配りをしましたけれども、この数字を見ると、この黄色い部分が実は旧革新、今、国政でいえば野党、そして水色の部分が与党、いわゆる自公政権ということになりますけれども。なぜか与党になると横ばいか、あるいは予算が減るという、そして野党になるとなぜか、保守、革新でいうと、旧革新というグループでいうと右肩上がり、そして保守になるとなぜか横ばいか下がるという、この予算の在り方って何だろうという疑問があります。
 沖縄だけがなぜこういう政治的な形で振興策を動かされなければならないのかという、この国の政治の質の問題、品格の問題というのを亡くなられた翁長知事が指摘をしていました。人格と品格を備えなければ風格ある政治は生まれないということも言われています。こういう予算の在り方というものをもう一度見直していただいて、言うことを聞けばお金をやる、聞かなければお金を減らす、むしろ逆に、言うことを聞く人が誕生するとお金を減らされてしまうという、そんな状況にあります。
 そして、沖縄では、今その振興策において基地への依存度は、復帰直後は一五%ぐらいを占めていましたけれども、現在は五%まで減っています。むしろ、観光は五%ぐらいだったのが今二〇%近い依存度になってきています。こういう民間経済の成長をつくり上げていただいた自公政権においても、これが更に成長していけるような形で今新たな政策を是非打ち込んでほしいというふうに思っています。
 一方で、基地依存度が減った分の財政依存度が高まるという、沖縄では逆行する状況もあります。財政に依存するような形ではなく、民間経済がもっと成長していけるような形の新たな政策を是非この委員会の中で御議論いただければというふうに思っています。
 今日は、皆さんにお配りしたウチナーンチュ検定、これ学生たちにも配っていますけれども、是非、基本的な沖縄の人口や完全失業率や県民総生産額がこの五十年間でどう動いてきたかという、この疑問にお答えをする形で皆さん共通理解をいただいた上で、新たな新10K経済についての発展可能性を是非サポートをいただければと思います。
 沖縄が成長すれば、この四十七都道府県の中で最下位の沖縄が成長すれば、この国の中ではどの地域も成長していけるようなモデルケースになると思います。是非、沖縄を一つのパイロット地域と位置付けて、発展の方策を構築をいただければと思います。よろしくお願いします。
○高良鉄美君 ありがとうございました。
 振興の話と基地問題が出ましたけれども、前泊参考人、最初にいろんな沖縄の抱える課題ということで、子供の貧困やら、あるいは県民所得の問題、そういったことがかなり、あるあるというか、びっくりのような、いろんなものが出てきたんですけれども。その辺り、やっぱり振興と基地問題と生活の問題、それって何か一つの平面の中にあるのか、何かどれぐらい関連しているのかなと、こうだからこうなっているとか、そういうような話がありましたらお願いいたします。
○参考人(前泊博盛君) 与那国に今ミサイル部隊が配備をされていますけれども、与那国は人口減が非常に激しくて、このままいくと島が成り立たないかもしれない、そこに自衛隊の配備。これは、監視部隊を置くよと、中国や台湾の動きを監視するための部隊を置くということで、地元にとっては災害救助隊あるいは救急を運んでくれる自衛隊が来てくれるということで合意をしたんですね。ところが、その後、倉庫を造ると言ったのが弾薬庫に変わり、弾薬庫のはずがミサイル基地に変わるという、こういう説明の仕方がどんどん変わって、いつの間にかミサイル基地になる。
 そして、人口が増えると言っていましたけれども、隊員たちは家族を連れてきて、最初は増えました。ところが今は、危ないからと家族は置いていっているんですね。こういう在り方って地元にとってどうだろうというふうな思いがあります。
 苦しいときに、もう島を維持するために自衛隊を誘致する、これは、北大東が新たな誘致を始めているのも、島を維持するために自衛隊の力を借りようというふうに動いてくる。そこで、それを利用して、むしろミサイル部隊を配備されてしまうというようなことにもなります。
 それから、今、沖縄では、経済徴兵という言葉が出ています。自衛隊員を集めるために、生活保護世帯のリストを市町村長に要求をする、その要求して提供してくれた生活保護世帯に自衛隊の誘致の、あるいは自衛隊の募集の文書を送るという形を取っています。これ、アメリカでも行われている経済徴兵という形で、自衛隊を集めるという手法が本当にこのままでいいんでしょうかという、この国を守る形として品格、人格をやはり問われるような形になると思います。
 是非、風格ある政治を沖縄で実施をしていただければというふうに思っています。
○高良鉄美君 非常にいいお話を聞きました。大変ありがとうございました。
 終わりたいと思います。