防災庁が発足。暮らしに関わる「事前防災」とは?


2026年11月2日、災害への備えと対応を担う防災庁が発足しました。
防災大臣の細野豪志氏は、その日に国民へ「事前防災徹底のための緊急要請」を出しました。[1][2]
新しい役所ができて、私たちの暮らしがどう変わるのか気になりますよね。
今回の出発点は、災害が起きてから助けるだけでなく、起きる前に被害を減らすことです。
家具の固定、水や食料の備蓄、避難の準備が、政治の新しい組織と結びついています。[1]

サトミちゃん、防災庁ができたのに、家庭にも備えを求めるのはどうしてなのかい?

大きな災害では、行政の支援がすぐ全員に届くとは限らないからです。国や自治体の体制を強めることと、家庭で当面の生活を支える備えは、どちらも必要なんですね。[1]
防災庁は何をする?国と地域の備えをつなぐ
防災庁は、防災の基本方針や計画、大規模災害への対処を企画し、関係する行政機関を調整する組織です。
組織上の長は内閣総理大臣で、防災大臣はその事務を統括します。
防災大臣には関係行政機関の長への勧告権があり、勧告を受けた側には尊重する義務があります。[3]
事前防災は、災害が起きる前に危険や被害を減らす取組です。
食料を買っておくことだけではありません。
家の安全を高め、避難生活に必要な設備や人の支援を準備することも含まれます。[1]
防災庁の発足と同時に、要請は国民だけでなく、地方公共団体と政府の各府省庁にも出されました。
地方公共団体とは、都道府県や市町村のことです。
家庭に備蓄を求める一方、行政側にも災害への備えを点検する役割があります。[1]

| 対象 | 発足初日の要請で求められた備え |
|---|---|
| 国民 | 家の安全、備蓄、避難に向けた準備 |
| 都道府県・市町村 | 防災人材や支援を受け入れる体制、避難生活環境などの整備 |
| 政府の各府省庁 | 災害時も仕事を続ける計画の点検と、担当分野の防災対策の推進 |
例えば避難所では、建物を用意するだけでなく、トイレや食事、寝る場所などの生活環境が問題になります。
地方公共団体向けの要請には、避難生活環境の改善や備蓄、支援が必要な人の個別避難計画の作成も含まれています。[1]
さらに、災害が起きたときに外から届く支援を受け入れる体制も必要です。
支援する側が準備していても、受け取る地域で場所や担当者が整っていなければ、力を十分に生かせません。
都道府県には、市町村の実施状況を点検し、支える役割が求められています。[1]
各府省庁の「仕事を続ける計画」は、災害で人手や設備が限られても、必要な業務を続けるための段取りです。
企業や団体にも、従業員の安否確認、避難経路の明確化、備蓄などの取組が求められています。
家庭の備えだけに負担を寄せず、地域や職場も含めて準備を進める仕組みです。[1]
なぜ「緊急要請」?家庭だけに任せる話ではない
大規模な災害では、国や自治体も被災し、人手や物資が足りなくなるおそれがあります。
発足初日の要請は、国・都道府県・市町村が一丸となって対応する方針と、行政だけでは対応しきれない場面があることを示しています。[1]
そこで、家庭には支援が届くまでの生活を支える備えが呼びかけられました。
「防災庁ができたから、何もしなくても大丈夫」という意味ではありません。
反対に、「すべて自己責任で乗り切って」という話でもなく、行政にも具体的な準備と点検が求められています。[1]

備蓄の呼びかけだけだと、行政は何をするんだろうと思ってしまうね。

避難所の生活環境や、市町村を支える体制も要請の対象です。家庭の準備と、公の支援を強める取組を一緒に進める内容です。[1]
今回の家庭向けの文書は、備えを徹底するよう求める「要請」です。
備蓄日数を罰則付きの義務として定めたものではありません。
また、要請の発出日を、災害が発生する日時の予告と結びつける内容でもありません。[1]
国や自治体の備えが進んだかどうかは、その後も点検されます。
都道府県と各府省庁には年末の進捗報告が求められ、必要に応じて再要請や勧告、予算執行への反映を行う方針です。
発足日の発表だけで終わらせず、実際の備えにつなげることが課題になります。[1]
水・食料は最低3日間、できれば1週間分
家庭の備蓄については、最低3日間、できれば1週間分の水や食料を用意するよう呼びかけられました。
飲料水は、食事に使うものも含めて、1人あたり1日3リットルが目安です。
携帯用トイレに加え、ティッシュやトイレットペーパーなどの生活用品も備える内容です。[1]
水は人数と日数で考える
1日3リットルという目安を使うと、必要な量を家庭ごとに考えられます。
例えば、次の数字は人数と日数を掛けた計算例です。
水を飲む分だけでなく、食事に使う分も含んでいます。[1]
| 家庭の人数 | 3日間分の水 | 1週間分の水 |
|---|---|---|
| 1人 | 9リットル | 21リットル |
| 2人 | 18リットル | 42リットル |
| 4人 | 36リットル | 84リットル |
2人暮らしで1週間分を考えると、水だけでも42リットルになります。
一度に全部をそろえると、費用や収納場所の負担を感じるかもしれません。
日頃使うものを少し多めに持ち、使ったら補充する方法なら、暮らしの中で備えを続けやすくなります。[1]
食料は「いつものもの」を多めに持つ
普段食べている保存の利く食品を少し多めに買い、食べた分を補充することも備蓄です。
特別な非常食だけを買い、しまい込んだままにする必要はありません。
日常の買い物と備えをつなげることで、使い慣れた食品を手元に置けます。[1]
家族で食べられるものや、すぐに必要になるものは、それぞれ違います。
大切なのは、日数だけをそろえることではなく、その家庭で実際に使える備えにすることです。
費用や場所に合わせて、今ある食品の量を把握するところから始められます。
携帯用トイレも生活の備え
今回の要請では、携帯用トイレも明示されました。
水や食料と違って普段は買わないため、準備から抜けやすい品です。
トイレットペーパーなどの生活用品と合わせて、当面の生活を支えるものとして扱われています。[1]

水や食べ物は考えていたけれど、トイレまでは思い浮かばなかったよ。

生活を続けるには、食べることだけでなくトイレも欠かせません。今回の呼びかけでは、その備えも水や食料と一緒に挙げられています。[1]
備蓄以外にも。家の安全と避難の準備
事前防災の緊急要請には、備蓄のほかにも家庭に関わる取組があります。
家の中の危険を減らすことと、必要なときに避難できる準備が中心です。[1]
- 家の安全:耐震診断や耐震化、家具・家電の固定と配置の見直し。
- 避難の準備:ハザードマップや避難場所・経路の確認、非常持ち出し品の用意。
- 地域との備え:防災訓練への参加と、近所で協力し合える関係づくり。
家具の固定は、建物が無事でも家具の転倒でけがをする危険を減らすための取組です。
昭和56年以前に建てられた家については、耐震診断も呼びかけられています。
改修費用の負担が大きい場合は、寝室など一部の空間の安全を高める方法も挙げられました。[1]
ハザードマップは、地域でどのような災害の危険があるかを地図で示したものです。
家だけでなく、職場のリスクや避難の経路も対象になります。
非常持ち出し品は、避難生活ですぐ必要になるものをリュックなどにまとめ、持ち出しやすい場所に置く準備です。[1]
防災訓練では、避難や安否確認、炊き出し、簡易トイレの利用などを体験することが呼びかけられました。
物を買う備えに加え、使い方や行動を体験する備えも含まれています。
近所で協力できる関係は、家庭だけでは難しい場面を支える助けになります。[1]
まとめ:防災庁の発足と、今日からの備え
防災庁は2026年11月2日に発足し、細野防災大臣は国民へ事前防災の緊急要請を出しました。
水や食料は最低3日間、できれば1週間分が呼びかけられ、携帯用トイレなどの生活用品も対象です。[1]

家庭の備えと同時に、自治体の避難生活環境や、各府省庁の災害対応の準備も求められています。
新しい司令塔ができたことを、行政の支援と身近な備えの両方につなげることが大切です。[1]
家にある水や食品の量、家具の固定、避難の準備。
一度に全部を完璧にそろえなくても、手を付けられるものから少しずつ備えを増やせます。
防災庁の発足は、災害の前に暮らしを守る準備を見直す機会でもあります。
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参考文献
[1] 防災庁「事前防災徹底のための緊急要請」(2026年11月2日。国民向け本文、地方公共団体・各府省庁向け概要)




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