国会質疑 Interpellation

2024年4月12日 参議院 政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会

・現地関係者の声について

議事録

第213回国会 参議院 政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会 第4号 令和6年4月12日

○委員長(藤川政人君) 高良鉄美君。
○高良鉄美君 沖縄の風の高良鉄美です。
 沖縄は、移民の笠戸丸の中の過半数は沖縄の県民でした。そういう意味でちょっとお聞きしたいのが、現地関係者ということにいろいろお話をされたということが書かれているんですけれども、この現地関係者の中で特に印象に残ったお話、恐らく対話をされたとかいろんなことを聞かれたと思うんですけれども、現地の邦人というのは、邦の方の邦人、日本人の方ですね、あるいは、本当の法人でもこの邦人でもいいんですけれども、そういうので印象深い何か、ODAに関することばかりでなくても、何かそういう外交関係の問題でもし印象深いお話が、その現地にいらっしゃる邦人、日本人の方の声というのがありましたら御紹介いただけたらと思います。この一問だけです。
○江島潔君 笠戸丸、ブラジルのサントス港に着いたということで、ブラジルも行って、サントスの日本人関係者、日系人関係者にもお目にかかってきました。
 私が一番やはり強く印象に残るのは、日系人の会館とかがあるわけですけれども、そういうところに行きますと、まず天皇皇后両陛下の写真を飾ってある。もう今なかなか日本の家庭で両陛下の写真飾ってあるところというのは、御家庭というのは非常に少ないんじゃないかと思うんですけど、もうそれだけ、ちょうど日本の反対側にあって、強く日本に対する、日本、日系人であるということのアイデンティティーを持っている社会であるということを改めて感じたところであります。
 その分、今少し、かつてに比べますと日本とのつながりが薄くなってきているということに対する日系人社会の皆さんのやっぱり危機感というのも感じているところであります。これは、南米特有のそういう、その日系人社会というものに対して、先ほども申し上げました、日本のこの外交上のアセットとしてこれどう活用していくかということは、これはODAの中で積極的に取り上げなければいけないと強く感じた次第です。
○青山繁晴君 私はあえて現地に赴任している外交官のことを短くお話ししたいんですが、アフリカ大陸の一番南の端っこはケープタウンですけれども、そこにさっき紹介しました妊婦のための病院もあって、どんな機材が、医療機器がその妊娠された方に必要かということを、現地に赴任している若い日本の女性外交官二人ですね、いわゆるキャリアとノンキャリがいらっしゃるんですが、草の根援助ってどういう意味かということを深く理解されていて、紙議員の質問とも関連するんですけれども、女性にとって何が大事かと。しかも、性犯罪が多いリスクもありますから、御本人も耐えながら、その現地のアフリカの妊婦の方々や女性と本当に心を通わせて、まあ英語圏という利点もありますけれども、それによって必要な機材をちゃんと自分でチェックして導入している。その姿というのは、日本ではなかなか知られない外交官の一番の努力だと思いました。
 現地に住んでいる人も印象的ですけれども、外交官ももう本当に現地に溶け込んで努力されているということを私としてはもっと知りたいと思いました。
 ありがとうございます。
○高橋はるみ君 簡潔にお話をいたします。
 日本人についてでありますけれども、とにかく現地で一生懸命やっておられると。紙先生の御質問にも関連してくるんですが、女性の協力隊の方々も、ある程度やっぱり現地に入る前に、現地での生活環境が結構厳しいなということは覚悟を決めて、情報収集をして来られるかと思うんでありますが、私はむしろ、現地で協力隊の方と、女性の方とお話しして感じましたのは、その後、日本に戻った後、雇用がどうなるのか、自分のこの地における活動というのが評価されているのかどうか、そこに関心が強かったんで、是非ここは外務省、JICAさん、よろしくお願いをいたします。
 以上です。
○中西祐介君 今、高橋先生がおっしゃったのは非常に重要なことでありまして、もう派遣されたその後から再就職のことを考えているという課題は当然あったりします。
 ただ、彼ら、彼女たちが本当に日本からわざわざ現地に来てこの仕事をやっている喜びは、日本で培ったことを現地で生かされて、彼女たち、現地の人たちが本当に幸せになっている姿を見るのが好きだという本当に思いのこもった活動であるということでありますので、これら活動を拡充するためにどのようにこの制度をつくっていくのか、是非外務省にもこれから求めていきたいと思います。
 以上です。
○高良鉄美君 ありがとうございました。